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14un
chat noir
黒猫のキャバレー
夜にまぎれ 消えそうな黒猫 追いかけ
たどり着く 路地裏のキャバレー
指のリングはメンバーの証
夜な夜な繰り広げられる 魅惑の世界
さあ、ショーの幕開け
12deux
Musique
− 屋根裏部屋のおしゃべり −
耳を澄ませば かすかに聞こえる
屋根裏部屋の ひそひそ話
剥製たちの ささやき声は やがて歌にかわりゆく
踊りあかそう 眠くなるまで
歌いあかそう 夜が明けるまで
屋根裏に続く あの階段は
今夜もあなたを 待ちわびる
12un
Une legende
− 不思議な香水 −
継承されゆくもの
不思議な香水が今宵 この手に
涙を閉じ込め 満月にかざす
そっとつぶやく 悪戯にも似た秘密のおまじない
月明かりをそそぎ あふれだす甘い香り
静かに大地に舞いおりて
湧きだすように 限りなく 咲きみだれる花となり
11deux
Bonheur
− あるジプシーのお話 −
ある日 村にやってきた
赤い髪の女の子
羽をひろって 絵を描きながら
音によいしれ踊りあかす
気の向くままに去りしあと
置き残された 絵画たち
村人たちが額に入れ
ふとながめては 彼女を想う
10deux
fumee
− 紫の魔法使い −
それは赤い月の夜
窓辺のソファーに ゆったりもたれ
キセル片手に灯したマッチ
ふうっと吹き出す紫色の
煙をやさしく からめとり
端から紡いだ大きな繭を
風をお供にあの子のもとへ
お花の紅茶をくくりつけ
10un
tous les jours
− おばあちゃんのクローゼット −
森の奥
ちいさなお家に暮らすのは
ちいさな ちいさな おばあちゃん
森で見つけた木の実やお花
クローゼットに集めてゆく
いつの間にやら
洋服よりも多くなったコレクション
取れたボタンを繕いながら
ひとつひとつに話しかけ
今日は何と出会えるか
思い出いっしょにそっとしまう
09deux
Un dernier programme
-最終演目-
始まりは 月夜のサーカス
終焉を迎え
アコーディオン片手に 佇むひとりのピエロ
名残り惜しげに奏でれば
そろそろと 寄り添う曲芸者達
五線譜にのせて 弾ける音のパレード
ひととき終りが近付けば
置いてけぼりのトランペット
手にするは あの子かな・・・
09un
Scellant cire
-封蝋へ込めた想い-
想いはせる
言葉手繰りよせ紡ぎだす
文字にのせ
封蝋を
ゆるりゆるりと時間を旅し
馴染みの場所へ届きますのは
一輪の花ことば
森の香りとともに
そっと閉じ込めた
08deux
The stardust spilt
-こぼれた星屑-
眠らない街に暮らすひとりの少女のお話
街灯りが消えることはない
音が止むことはない
気の休まる場所が見当たらない
静かな灯りを求めて
ひとり街を離れ夜のピクニックへ
持ち出した地図と小さな羅針盤を手に
真っ暗深い森をぬけるとそこには満天に広がる星空
充分な灯り
忘れていたもの
見えた気がした
オオクマ座がこぼした涙
拾い集めて
小さな小さな筒にそっとしまった
忘れぬ内に夢を見よう
08un
One spoon of sugar
- ひとすくいの砂糖 -
それはひとりの砂糖売りの商人のお話
日々は淡々と過ぎてゆく
果てのない旅は今日も続く
明日への生きる術
いつかの面影
古びた壜に そっとしまっていく
砂糖はほろり 溶けて消えてしまう
彼は語る
すべてが曖昧になってしまわぬように
07/un
One lamplight of plentiful inside
-数多の中のひとつの灯火-
それはいつもそこに在り惹かれ安らぎをあたえるもの
時に切なくゆらりと揺らぐ
あたたかく闇を照らすもの
06deux
Une cicatrice sucree
-甘い傷痕-
悪戯でささやくような笑い声
閉鎖的な秘密の共有
美しく咲いた花の棘が指先に刺さるような
甘やかで残酷な傷
脆くも我儘な少女たちの世界



